日曜日は父の日。
僕の兄弟はみな実家を巣立ち、両親は地元で元気に暮らしています。
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昭和の激動の時代、年の近い兄弟の多かったこと、そして何を考えているのかよくわからないとっつきにくい子供だったせいでしょうか……父親と楽しく過ごした明確な記憶って40過ぎるとあんまり思い出せなかったりします。
とにかくなんだかいつも怖い父親だったような。
(怒られた記憶の方が残ってますよね笑)
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ー小さくなった綿菓子ー
遠い幼稚園の頃の記憶。
風邪を引いた僕は、家族皆が幼稚園の夏祭りに行く中、家のベッドで寝て過ごしていました。
確か二段ベッドの上だったっけか。
熱で朦朧としている中、記憶に残っているのは、窓から見えた坂道を駆け下りてくる父の姿と、そして溶けて小さくなってしまった綿菓子。走ると空気に多く触れて早く溶けちゃうんですよね(今みたいに袋に入ってなかった)
その綿菓子の小ささにひどくガッカリしたことを今でも時々思い出します。
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自分が大人になった、しばらく後に『早く届けるために走ってきたんだなぁ』と気が付きました。
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何かを考えるときには人の3倍考える慎重な性格ではありますが、いざという時には走り出してから考えようという今の自分。
楽しかった記憶はあんまりなくても、あの日走って家に持って帰ってきた「小さくなった綿菓子」は今確かに僕のアイデンティティを形成しているものなんだなと、ふと。
二人とも、いつまでも元気でいてくれたら嬉しい。
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